着眼点として捉える

仕事をしていく上で、劣等感はどこにでもあります。例えば、学歴や役職、収入や営業成績など、いくらでも材料になります。多くの場合、他人と自分を比べたり、こうでなければいけないと思い込むことで生まれてくる感情です。

仕事というのは不思議なもので、最高水準が全てにおいて良いわけではありません。時には多少水準は下がっても値段が手ごろだったり、はじめて使用するので簡単なものを試したいという場合もあります。
確かに誰にも真似できないようなことができるのも素晴らしいですが、説明が分かりやすくて親しみがあるとか、サービスが他と違うということも、実は仕事をする上で重要になってきます。その意味で言えば、学歴の有無を判断基準にする人もいれば、むしろ丁寧に説明してくれるので気兼ねがいらなくて良いと感じる人もいます。そこに描かれる人物像は異なっていますが、どちらの場合も仕事ができる優秀な人材です。

劣等感は、ニーズの源でもあります。優等生には何が問題なのか理解できない場合でも、一般人の目線で考えて言葉を補ったりすることができたりします。その点で言えば、会社を経営する立場に向く条件は、学歴の有無やサラリーマン時代の収入の多い少ないでもありません。

現状では劣等感だとしても、そこからどう形を変えられるかが重要なので、マイナスとして考えるよりも着眼点として捉えれば良いでしょう。
何も感じられないよりも劣等感を感じられるということは、それだけ変化できる伸びしろが残っている証しです。